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島人を魅了するウシオーラセー(闘牛)


2016年2月訪問

闘牛というと、スペインで行われているような人(闘牛士)対牛という構図を思い浮かべるが、沖縄の闘牛はそうではない。沖縄の闘牛は「ウシオーラセー」といい、牛同士を戦わせるというもの。古くは農家が農耕用の牛を競わせたのが始まりで、琉球王朝時代から有力者のみならず庶民の娯楽として受け継がれている。今でも月に一度以上は県内のどこかしらで大会が開催されているなど非常に盛んであり、私は本島中部の石川で開催される大会を現地指導してきた。ちなみに、今回訪れた石川は、(規模はマチマチではあるものの)年間に30もの大会が開催される県内でも特に闘牛文化が盛んな地域である。以下、箇条書き程度に闘牛大会の紹介。
≪入場料に関する話題≫
〇 闘牛は開催地域にもよるが、観戦料は概ね3000円程度。おもしろいのは子供料金の他に、女性料金が別に設けられていることで、それぞれ1000円、2000円といった感じ。観客の大半がオッサンなので、新規顧客開拓策なのかもしれない。しかしながら、これらの入場料も大会の終盤以降は実質的に徴収しておらずというより、受付の人も白熱している試合を見に行ってしまうため、ゲートががら空きの状態で入場料を徴収する体制が崩壊しており、実に沖縄らしい。

〇 また、地元の子供やオッサンは牛の入場するゲートから会場に入ってくるので、そもそも入場料は払っていないようだ。つまるとろ、入場料は県外の観光客から徴収すればよいというスタンスなのだろう。

≪試合の楽しみ方≫
〇 ルールはいたってシンプルで、背を向けて逃げ出した方が負けというもの。中には逃げ出したと見せかけて再度突進してくる牛もいて、再戦が認められたり認められなかったりで、この場合は主催者の裁量による面もある。

〇 試合は短いものだと数十秒で決着がつく場合もあるが、長いものだと30分近くかかる。気長に見守ろう。 

〇 大会は大きいものだと10戦近く行われ、徐々に番付(階級)が上がっていく。先述通り、大会の終盤になると入場料を取らないところもあるので、何試合か見れれば十分という方は番付が上がり、尚且つ無料で見れる可能性の高い終盤に行くことをおススメする。

〇 会場の最前列(一番牛に近いところ)は負け牛が突っ込んでくる可能性が高いので注意が必要。特に柵の目の前は牛の角や足が出てきたりするので下手をすればシャレにならない。格言う私も、全島統一王座決定戦というその日の大目玉の試合をギリギリまで近寄って撮影していたところ、牛がすぐ真横に突っ込んできて砂をかぶるなど、仕事以外ではここ一年一番ヒヤッとした。

≪その他の話題≫
〇 片手に札束を握り締めながら声援を送っている人もおり、賭博も常習的に行われているように見受けられる。琉球王朝時代から庶民の娯楽だったので、実質的には黙認されているようだ。(もちろん違法なのでしないように)
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プロフィール

しらす

Author:しらす
twitter@gdgd209motor
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≪自己紹介≫
一応、撮り鉄やってます。大好物は貨物列車や機関車(特に凸型デキ)、専用線・専用鉄道など。最近は地元江ノ電の撮影にお熱ではありましたが…就職で沖縄に引っ越すことに。というわけで現在撮り鉄休業中。

≪主な使用機材≫
Nikon D4s ←NEW!!
Nikon D7000
Nikon D40
AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR
SIGMA APO 70-200mm F2.8 II EX DG MACRO HSM
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
SIGMA 17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM
SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE
Ai AF Nikkor 28mm F/2.8
AF-S Nikkor 50mm F/1.8G
SIGMA 300mm F4 APO TELE MACRO

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